虻の羽音

一寸の虫にも五分の魂

NAIST バイオのくらし

こんにちは、虻です。

先ほどまで某社のWebセミナー視聴しておりました。ご自分の仕事に誇りを持ち、それを他人に隠さず語れる社会人に憧れます。

PS5やFF16の話題もあり、なかなか落ち着かない1日です。僕はFF14信者なのでFF14の吉田Pがプロデューサーを務めるというFF16が気になりまくりです。

 

今回はNAIST記事第2回。このブログ、毎日更新しようと思ってる訳でもないんですが、NAIST編は早めに書き上げてしまいたいので今日も書いていきます。

 

 

 

本日はバイオ領域編。バイオ領域って何?とかどんな研究室があるの?とかは公式サイトを参照して頂いた方が分かりやすいと思いますので、本記事では入試や、いざ入学した後の話を中心に書いてみます。たぶん長文になります。

 

①入試

僕が受けた2020年の試験、および現在確認できる2021年度の要項を元に記事を作成しています。

 

入試ですね。大学なので当然あります。ここを突破することは前提。バイオの2021年春入学第1回の試験はもう終わってるみたいで、次は第2回が来月にあるそうな。少し前に第1回突破者さんがうちの研究室にもオンラインで見学に来てくれました。

 

バイオ領域の入試で課されるのは、TOEIC、小論文、筆記試験、面接です。TOEICと小論文は予め提出する形ですね。

 

TOEICに関して、公式サイトで以下のように記載されています。

英語については、TOEICなどの点数(スコア)を提出していただきますので当日の試験はありません。特に足きり点など基準点は設けていません。TOEICなどを未受験でも受験できますが、英語の点が0になります。TOEICなどの点数(スコア)は入学試験当日の受付まで受け付けます。最後に提出した点数(スコア)を合否判定に利用します。(奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス領域公式サイトより)

重要なのは2点。1)足切りが無い、2)試験当日まで受け付け可能 ですね。

足切りが無いのは安心ですが、良い点を取っておくことに越したことはありません。参考までに、NAISTは卒業までに650点取得を推奨しています。ちなみに僕は英弱なのでギリ600点。この点数ですら割と運ゲーで取った感があります。

試験当日まで受け付け可能というのは割と重要で、一旦出願時に出した点数よりその後の試験で取った点数が良ければ、後から更新できるのです。TOEICを受けることすら抽選の世知辛い世の中ですが、できる限りチャレンジしてみるといいですね(ブーメラン)。

 

小論文に関して。小論文というか、学部での研究内容と入学後何をしたいか、という作文です。二項目合わせて、図表込み(図表は任意)でA4用紙2枚と、文量は少なめです。しかしこれを素材に面接が行われるので何気に最重要課題です。

面接の項で詳しく書きますが、面接官の先生は色んな分野の先生がやってきます。ガチャです。誰が呼んでも概要が理解できるよう意識しましょう。研究の背景、手法、展望を簡潔に、過不足なくです。

入学後何をしたいか、というのは、予め志望研究室を研究室訪問や各ラボのホームページの情報をもとに決めておくと書きやすいのではないかと思います。この時点で志望している研究室に必ず配属されるとは限りませんが、一応の志望研究室の研究内容をある程度理解した上で書くと面接も受け答えしやすいと思います。

 

筆記試験。2021年度は第2回試験までオンライン面接のみで筆記は課されないようですが、一応僕の体験談を書いておきます。

出題範囲はEssential細胞生物学の第1章から第10章中心、それ以降の章から少しです。

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8000円超。めちゃくちゃ高いです。分厚いです。八千シャルとか8000円の枕とか色々言われている本書ですが、筆記試験だけでなく入学してからの講義でも使用しますので必需品です。

試験内容はこの本の内容から正誤問題や穴埋め問題、一部筆記問題です。ちゃんと勉強していれば問題なく解けるとのことですが、僕は勉強不足で苦戦しました。

 

面接。筆記試験の直後に置かれ、多分最も大切な試験です。2020年度の試験では、前半で筆記試験の解答を口頭で答え、後半で小論文の内容からいくつか質問を飛ばされてました。

オンラインの2021年度は分かりませんが、2020年度入試では3人の先生方に囲まれる圧迫個人面接でした。微生物の先生1人と植物の先生2人でしたね。

僕は学部の頃、アグロバクテリウムを用いたイネの形質転換実験をしていました。詳細は省きますが、アセトシリンゴンという物質を培地に添加しており、その必要性は理解した上で小論文にも書いていました。で、聞かれた質問。

 

面接官「アセトシリンゴンの化学的性質について他に知っていることはありますか?」

ぼく「わかりません(即答)」

 

まったく卒論の内容と関係ない質問です。そんな感じで小論文に書いた内容、単語については卒論内容に関係あろうがなかろうが質問されます。しっかり理解しておきましょう。

 

情報や物質は難関みたいですが、バイオはかなり合格率は高いです。しかし油断せずに勉強しておくと入学してからも役に立つ……かも。

 

②入学~研究室配属

入学してすぐ、最大の選択にぶつかります。研究室配属です。NAISTは少し特殊で、入学してから配属される研究室が決まります。

例年だと、バイオ領域は入学後にもう一度試験が行われ、入試の成績とこの試験の点数を元に研究室が振り分けられます。2020年は新型コロナウィルス感染症の影響で入学後試験が中止になり、入試の成績のみで判断されました。来年からどうなるのかは分かりません。

 

入学後1ヶ月くらいは各種オリエンテーションを受けながら研究室紹介や新歓(2020年度は当然自粛)を受け、志望研究室を決定します。しかし研究室ごとに定員が決められており、人気の研究室だと成績がいい人から順に配属され、漏れることも多々あります。

また、博士後期課程まで進学を表明してると優遇されます。噂によると2021年度から入試で優秀な成績を出した学生は入学前から研究室を決められたりするそうなので、その辺の優遇枠だけで定員が埋まることもあります。

 

ここで大切なことは1つ。第1志望研究室以外にも色々見て回り、ここなら後悔しない、という研究室をいくつか考えておくことです。NAISTは素晴らしい研究室がたくさんあるので、きっと面白そうな研究が見つかるはずです。

僕は定員2名の超人気微生物系研究室を第1志望にしており、他を考えてなかったのですが、入学後の仮担任面談で「無理!w(意訳)」と言われ、そこから必死に色々探してました。

 

入試で爆散しても入学後試験で巻き返すことは可能です。しかし、非常事態によって入学後試験が中止になることもあるのです。

幸運なことに、僕はとある植物系研究室のZoom説明会に参加して、素晴らしい先生方と、とても面白い研究に出会うことができました。

 

しかし、これから受験を考える皆さんには、やはり研究室訪問や情報収集を重ねて、予め後悔のない研究室選びをして頂きたいと思います。いざ配属されてみると、思ってたのと違う!なんてこともありがちな話ですから。

 

③配属後の学生生活

研究室に配属されると一気に忙しくなります。春休みで緩みきった体にたたき込まれる講義と課題の奔流、本格的に始動する研究室の活動。コロナ禍で例年より動きだしが遅く、講義も楽になっていた今年ですら堪えるものでした。

この辺は配属される研究室によってスケジュールは変わってきます。うちの研究室は6月から研究テーマが決まり本格始動しました。うちも含め、M1から学会発表に向けて取り組む研究室もあります。

 

同期や先輩と積極的に交流しておくと、学生生活もより充実した物になると思います。僕自身、陰キャ生活してた学部の頃より、少し社交的になった今の方がずっと楽しいです。講義や研究だけでなく、就活においても心強い味方になってくれます。

 

講義に関しては前述の8000円枕を教材に生物学の講義を聴いていきます。植物、動物、微生物と様々ですね。

一般教養はかなり薄口で、TOEIC対策の英語の講義とあと研究倫理とかそんなの。TOEIC講義は全編英語なのでよく分かりません。

最初の方にちょろっと情報、物質との融合分野の序論とかありますが、難しすぎてちんぷんかんぷんです。

 

弊学はグループワークに力を入れているようで、必修でグループワークがあったり一部講義でグループワークさせられたりします。最初は面倒に感じる方もいるかもしれませんが、他の研究室に知り合いができるというのはなかなか貴重な機会かもしれません。

 

 

長々と書いてきましたが、今日はこの辺りで筆を置きます。次回は大学に直接関係しない周辺施設とかの話を書けたらなあ、と思います。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。